渡辺春彦(わたなべはるひこ)
国内でフルートを下里洋一氏、和声学を島岡譲氏に師事し、経済学部を卒業後、ドイツに渡る。ドイツ国立トロッシンゲン音楽大学に入学。
2000年、オーストリア・リンツ・ブルックナー音楽大学のギゼラ・マシャエキ=ベア教授のクラスに編入。
2006年、演奏科及び教育科修士課程を審査員全員一致の最優秀の成績で卒業。論文「Zur Ästhetik und Kompositionstechnik in Toru Takemitsus “And Then I Knew ‘twas Wind”」(武満徹の『そして、それが風であると知った』における美学と作曲技法について」)が修士論文として認められ、同大学よりMaster of Artsの学位を受ける。
ソリスト、室内楽奏者、オーケストラ奏者としてドイツ、オーストリア各地で演奏。
2006年にはウィーン音楽大学のエドワルト・クラウツィヒ教授率いるシンフォニエッタ・リンツと、サリエリ作曲の「フルートとオーボエのための協奏曲」を共演。同年より2007年にかけてリンツとウィーンにて4回にわたる「武満プロジェクト」を企画、出演。
2007年に帰国し、フルート教室を開講。
川崎市多摩区在住のピアニスト加藤由美子さんが主宰するアンサンブルMIKOTOに参加し、またピアニスト渡辺愛と「art collage(アート・コラージュ)」を結成してコンサート活動を行っている。
推薦の言葉
私のフルートクラスに在籍していた6年間、渡辺春彦は自分の目標に向かってひたむきに努力していました。そして彼は知性的で徹底した努力を積み重ね、すばらしい音楽家・フルーティストに成長しました。彼の熟考を重ねた音楽解釈によって、卒業試験では最優秀の成績を修めました。
大学内外でのコンサート出演で、彼のプログラム構成能力の豊かさや、プロデュース能力の高さを証明しました。現代音楽を積極的にプログラムに入れる姿勢を特に評価したいと思います。
彼は忍耐強く、性格も教師に向いていると思います。
渡辺春彦はとても良い音楽家であり、教育者です。
彼を皆様に推薦します。
ギゼラ・マシャエキ=ベーア(Gisela Mashayekhi-Beer)ホームページ
ドイツのパッサウに生まれる。9歳より母親のもとでフルートを始める。ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院で学び、その後ウィーン国立音楽大学にてヴォルフガング・シュルツに師事。1987年、教授全員一致の最優秀賞にて卒業。ペーター=ルーカス・グラーフ、オーレル・ニコレのマスターコースを受講。ウィーン国立音楽大学にてシュルツのアシスタント、ウィーン室内管弦楽団及びウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団、チューリッヒ歌劇場管弦楽団の首席フルート奏者を経て、現在ウィーン国立音楽大学、及びヨゼフ・ハイドン・コンセルヴァトリウム准教授。
カメラータ・トウキョウよりマシャエキさんのCD発売中です。